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のどは、口腔・咽頭・喉頭の総称です。口から始まり、男性でいう「のど仏」のあたりまでを指します。食物と空気の通り道となり身体に大切な役割を果たしています。細菌などの異物を排除するためのリンパ組織が豊富に備わっており、身体の重要な免疫機能も担当しています。のどの中はご自身で簡単に見ることができませんが、細い2.9mm径の経鼻軟性ファイバースコープを用いることで、患者さまにも実際ののどの状態をご覧いただくことができます。


当院では、丁寧な問診と診察、必要に応じて検査をしながら治療にあたります。
また患者さまの不安を取り除き、安心して生活を送って頂けるよう、積極的に十分な診察をいたします。


以下によくみられる「のど」疾患のご説明をいたします。


急性扁桃炎

急性扁桃炎とは口蓋垂の左右に一個ずつある口蓋扁桃に急性の炎症が起こる病気です。就学前の幼児や20~30歳代の働き盛りの成人に多く発症する傾向があります。健康な人にも扁桃にはもともと、いろいろな細菌が常在菌として潜んでいます。風邪や疲労がきっかけとなり、いつもはおとなしい細菌が悪さをして急性扁桃炎が発症します。風邪様の症状(発熱、悪寒戦慄、頭痛、全身倦怠)と強い咽頭痛が特徴です。
治療は抗生物質の投与です。炎症の程度は血液検査で判定します。軽症の方には内服で治療をいたします。中等度の方では抗生剤の点滴による、より強力な治療が必要となります。重症の方では扁桃腺の周囲にまで炎症が波及したり(扁桃周囲炎・扁桃周囲膿瘍)、食事が全くとれなくなることがあります。放置しておくと全身衰弱や気道狭窄などの生命を脅かされるケースもありますので、入院して治療を受ける必要があります。

なお急性扁桃炎を頻繁に繰り返す方がいらっしゃいます。習慣性扁桃炎と言いますが、年間4~5回以上ならば、扁桃摘出術をお勧めします。その際には連携施設をご紹介いたします。


急性咽頭炎

咽頭の粘膜にあるリンパ組織に生じる急性炎症です。風邪ウイルス(アデノウイルス、インフルエンザウイルス、コクサッキーウイルスなど)によるものが多いです。最初はウイルス感染だけでも、後々、細菌感染が加わることがしばしばみられます。
のどの違和感や痛み、物が飲み込みにくくなるなどの症状が現れます。

消炎鎮痛剤で治療を行います。リンパ組織に膿栓が付着し、細菌感染が加わった場合には抗生物質を投与します。


急性喉頭炎

急性喉頭炎とは喉頭の粘膜に生じる急性の炎症です。風邪ウイルスによるものが多いです。最初はウイルス感染だけでも、後々、細菌感染が加わることがしばしばみられます。喉頭の中には声を出す声帯がありますので、声がかすれる、声が出しづらい、のどが痛い、などの症状が現れます。炎症が声帯に限局した場合には急性声帯炎と呼ぶことがあります。


慢性咽頭炎・慢性喉頭炎

慢性咽頭炎、慢性喉頭炎とは、咽頭や喉頭の粘膜のリンパ組織に生じる慢性の炎症です。急性咽頭炎、喉頭炎が繰り返し起こり、慢性咽頭炎、喉頭炎となるケースのほか、喫煙、飲酒、大気汚染、慢性鼻炎や慢性副鼻腔炎による後鼻漏(こうびろう:鼻水がのどに落ちること)、喉頭アレルギー(のどのアレルギー)、逆流性食道炎※などが原因となることもあります。のどの違和感(不快な感じ、乾燥した感じ、つまった感じなど)、軽いのどの痛みなどの症状が現れます。慢性炎症の治療は粘膜機能の正常化が目標です。内服が有効なケースもありますが、基本はのどの保湿が大切です。乾燥はのどの粘膜の表面にある線毛を痛めます。また冷たい空気は吸い込むと粘膜の血管が収縮して粘膜の線毛の動きが鈍くなり、侵入した細菌やウィルスを外に排出する力が弱くなります。暖房や冷房のかけ過ぎも乾燥や湿度の低下を起こしますので注意しましょう。湿度が40%を下回るとのどは乾燥を起こすので、湿度計などを設置してまめに湿度の変化をチェックしましょう。 部屋にコップ一杯のお水や、濡れタオルなどを置いておくと湿度が保たれて効果的です。昆布茶に多く含まれるムチンは粘膜を保護して強化する働きがあります。ただし塩分が多いので取りすぎに注意してください。


逆流性食道炎(ぎゃくりゅうせいしょくどうえん):胃酸や十二指腸液が食道に逆流して、食道の粘膜を刺激し、炎症やびらんを起こす疾患。胸やけや胸の痛みなど、さまざまな症状が生じます。逆流した胃酸が咽頭や喉頭の粘膜を刺激する場合があります。


声かれ(嗄声:させい)

声帯には歌手や保母さんなどに起こりやすい声帯結節や声帯ポリープ、喫煙歴の長い方に起こる喉頭がんまで、多種多様な病気が生じます。詳細は音声外来の項目に記載いたします。


舌がん・咽頭がん・喉頭がん

喫煙や飲酒などの化学的な慢性刺激や、歯並びの悪い歯が舌に常に当たる機械的な慢性刺激などが誘因と考えられています。最近ではヒトパピローマウイルスが原因の方が増加する傾向にあります。舌や扁桃腺にできるケースでは鏡を使ってご自身で見ることができます。症状は、のどの痛みや違和感・食事が通りにくい・声かれ・首が腫れるなどです。早期発見・早期治療が治癒率を高めてくれます。症状が続く場合には早めに耳鼻咽喉科を受診することをお勧めします。


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