TODA E.N.T. CLINIC
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ご相談・お問合せ TEL:048-441-8733

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デュピクセント®

院長からのメッセージ

鼻汁や鼻づまり、匂いがわからなくなる慢性副鼻腔炎は古くから、抗菌薬や手術が広く行われてきました。これらの治療が効きにくい難治性の慢性副鼻腔炎の患者さんが近年増えています。手術をしてもすぐ鼻茸が再発してしまうなどのお困りの患者さんに向けた、デュピクセント®という新しいお薬の治療が2020年スタートします。

デュピクセント®は、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎の成因に深く関わるインターロイキン4(IL-4)、インターロイキン13(IL-13)という物質を阻害する、ヒト型抗ヒトIL-4/13受容体モノクローナル抗体(生物学的製剤)です。このようにターゲットをブロックする物質を人工的につくる方法は分子標的薬と呼ばれ、ノーベル賞で話題となったオプジーボなど様々な薬の開発に用いられています。デュピクセント®は2018年にアトピー性皮膚炎の治療として、2019年には気管支喘息の治療として承認された注射薬です。2020年より鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎が新たに治療対象として保険承認されました。手術などの従来の治療が効かない患者さんにとって福音となる治療です。在宅自己注射も可能なため、通院の負担が軽減されます。治療効果の高いお薬ですが、投与にあたってはメリット・デメリットをよくご理解していただきたいと思います。

どうしてデュピクセント®が効くのか

鼻や副鼻腔の中で起きている炎症には、IL-4、IL-13などType2サイトカインと総称される物質が深くかかわっています。ダニなどのアレルゲン、細菌、ウイルス感染を契機に、Type2サイトカインが産生されると次のような反応が次々に起こります。

  • 鼻、副鼻腔、血液中の好酸球数が増加します。
  • アレルギーの原因となるIgE抗体が増加します。
  • 鼻副鼻腔粘膜のバリア機能が破綻します。
  • さらさらした鼻汁が、粘り気の強い鼻汁に変化します。
  • 鼻粘膜のむくみが起こり、鼻茸が形成されます。

デュピクセント®は鼻の粘膜に発現したIL-4、IL-13受容体にくっついて、IL-4、IL-13の働きを抑えます。もっとくわしく知りたい方は以下のサイトをご覧ください。

費用について

オプジーボなどと同じ分子標的薬はどうしても薬価が高くなります。モデルケース(40歳、年収450万円)で自己負担額を算定してみます。薬剤費は3割負担で窓口支払いは¥39,814円/月となります。その他に初診料などの診察料が別途かかります。

国や自治体等は、患者さんの医療費の負担を軽くするために、医療費助成制度を定めています。これらの制度を利用することで、医療費が高額となった場合や、指定難病と診断された場合などに、助成を受けられることがあります。

高額療養費制度

1か月の医療費の支払い額(自己負担額)が一定額を超えた場合に、超えた分の払い戻しを受ける制度です。加入している保険(国民健康保険、健康保険、船員保険、共済組合、後期高齢者医療制度)や、年収により条件が異なります。詳しくは加入している保険にお問合せください。

指定難病に対する医療費助成制度

国が指定している指定難病と診断された場合、その疾患の治療にかかわった医療費に対して、助成を受けられる制度です。好酸球性副鼻腔炎は指定難病に指定されているため、医療費助成を受けられる場合があります。難病指定を受けている方は助成金制度を利用すると¥10,000~20,000円/月となります。

その他の医療費助成制度

健康保険組合や自治体などの制度を使って、医療費助成を受けられる場合があります。

≫ 指定難病の方の医療費 くわしく知りたい方へ

≫ 指定難病以外の方の医療費 くわしく知りたい方へ

このような方が対象となります

  • 鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎に対して手術による治療歴がある方、又は既存の治療を行ってもコントロールが不十分であって、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎に対する手術が適応とならない方
  • 内視鏡検査による鼻茸スコアが各鼻腔ともに2点以上かつ両側の合計が5点以上
  • 鼻閉重症度スコアが2(中等症)以上(8週以上持続)
  • 嗅覚障害、鼻汁(前鼻漏/後鼻漏)等(8週以上持続)

投与方法

  • デュピクセント®は2週間ごとに皮下投与します。
  • 医師の判断のもと、患者さんご自身が自宅で注射を行う「在宅自己注射」も可能です。
  • 症状が安定した後は、医師の判断によって、4週間ごとの投与に変更することがあります。

投与に注意が必要な方

  • 寄生虫感染のある方
  • 生ワクチンを接種する予定のある方
  • 妊婦または妊娠している可能性のある方、授乳中の方
  • ご高齢の方
  • 喘息等の他のアレルギー性疾患をお持ちの方

主な副作用と注意すべき症状

予想される主な副作用

  • 注射部位の赤み・かゆみ・腫れ・痛み・出血です。
起こる可能性は低いものの、特に注意が必要な副作用

  • アナフィラキシー反応による症状
  • お薬を投与してすぐに起こる過敏反応で、次のような症状があらわれます。
  • めまい、ふらつき、立ちくらみ、だるさ、意識の低下
  • 呼吸困難、呼吸時に「ゼーゼー」音がする
  • 腹痛、吐き気、嘔吐
  • 皮膚のかゆみ、赤み、腫れ、全身の発疹
  • くちびる、舌の腫れ など

  • 好酸球数の増加による症状
  • 患者さんによっては、血中の好酸球数が一時的に増加することがあります。好酸球がわずかに増えただけでは、症状があらわれることは通常ありませんが、ときに次のような症状があわられることがあります。
  • 咳、発熱、だるさ、息切れ、呼吸困難、呼吸時に「ゼーゼー」音がする、血痰
  • 動悸、息苦しさ
  • 発疹、むくみ
  • 手足のしびれや麻痺(動きが悪くなる) など

デュピクセント® Q&A

お電話で医療相談は行っていますか?
行っておりません。詳しくはホームページをご覧いただくか、外来を受診してください。
どのような検査を行いますか?
鼻茸の程度を調べるために、内視鏡検査を行います。好酸球性副鼻腔炎が疑われる場合には、血液検査、副鼻腔CT、鼻茸組織検査も行います。好酸球性副鼻腔炎と診断されると医療費助成制度が受けられる場合があります。検査等、全て保険診療が適応されます。
受診の際に、持参するものはありますか?
初診の方は、過去の手術記録(医療施設名、、術式、日付など)がわかるものを持参してください。
どれくらいで効果が出てきますか?
鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎を対象とした治験では、鼻茸スコア、鼻閉重症度スコア、嗅覚障害重症度スコアともに開始4週間で効果があらわれました。治療を続けるとその効果が更に高まります。ただし治療を中断すると徐々に再燃することもわかっています。
喘息やアトピー性皮膚炎があります。
喘息やアトピー性皮膚炎の症状が変化する可能性があります。治療をうけている内科や皮膚科の医師に、デュピクセント®を使用する前に必ず事前にご相談ください。
具体的な投与スケジュールを教えてください。
慢性副鼻腔炎の確定診断、これまでの治療内容の確認、鼻茸スコア/鼻閉重症度スコア/臨床症状を確認してデュピクセント®の投与の適応を判断します。お薬を取り寄せますので、投与予定日に来院してください。初回注射は医師が行います。初回投与直後にはアナフラキシー反応は起こらないか院内でしばらく待機してもらいます。以降は2週間ごとの通院となります。症状が安定してきたら、医師の判断のもと、4週間毎の投与や患者さんご自身が注射する在宅自己注射も可能です。

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