どのような症状があらわれますか
外耳道には常在菌という、細菌や真菌(カビ)がバランスよく存在しています。何かの原因でバランスが崩れると、特定の菌だけが繁殖してしまって、耳の痛み、かゆみ、耳だれ、難聴がおこります。
原因はなんですか
外耳道の皮膚は“皮脂腺”“耳垢腺”からの分泌液で湿っており、細菌感染がおこりやすい環境です。ご家庭での耳掃除などで皮膚を傷めると分泌液が増えて、細菌が繁殖しやすくなります。ご家庭での綿棒や耳かきをやめて、耳掃除は入浴後の湿った耳をタオルで拭く程度にしましょう。耳掃除について詳しくは、耳あかをご参照ください。
どのように治療しますか
耳洗浄や軟膏の塗布などの処置が行われます。処置による痛みはありませんので安心してください。表皮ブドウ球菌、緑膿菌などの細菌では抗生剤の軟膏や点耳薬を使用します。じくじくした状態が続く耳には真菌(カビ)が生えることもあり、この場合には抗真菌薬軟膏による治療を行います。まれですが、耳かきを長年続けると耳に腫瘍(がん)ができることがあります。症状で思い当たる方は、早めにご相談ください。